山頂で会いましょう

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黒部五郎岳(富山県・岐阜県)


北アルプス、黒部川の源流の山です。今回三泊して黒部五郎岳と鷲羽岳、水晶岳を合わせて三つの百名山を目指しました。
東京から新幹線と在来線で富山へ。(当時まだ北陸新幹線は未開通) 富山に親戚がいるので、そこに寄ってから富山市内のホテルで泊。
翌日は、富山駅前からバスで、薬師岳の時と同じ折立まで行きたかったのですが、既に夏休みが終わっていて(平日の)バスはなし。富山地方鉄道で有峰口駅まで行き、そこでタクシーを呼びました。有峰口駅から折立まで料金は相当かかりました。
折立到着。薬師岳と同じように太郎平に向けて尾根道を進みます。前回と違って登山道を歩いている人はあまりいません。ライチョウの親子が歩いていました。太郎平小屋に到着。本日はここまで。部屋はおじさんと相部屋です。夕食時食堂へ降りると、ほとんど中高年で、若い人は少ない。話を聞くと五色ケ原から薬師岳山頂を経て、明日折立に下りる。明日は土曜日なのでバスがあり、それで帰る。別のおじさんは青山と同じく黒部五郎を目指す。
三日目。朝もやの中小屋を出発、太郎山から南のルートを辿ってまずは北ノ俣岳へ向かいます。道は穏やかな登りです。東に回り込むと黒部五郎です。ジグザグの登りは急です。一気に上れません。休みながら登り、山頂到着。山頂から家に電話を入れる。ここは北アの真ん中ですが、何とか携帯が通じました。
一旦下って右に回りこんで、特徴の有るカールに降ります。山頂を右に見ながらカールの中を歩く。雪解け水の沢を越えました。ここが黒部の源流です。やがて草原の中に、黒部五郎小舎が見えてきました。ペットボトルを買って少し休みます。
ここから三俣蓮華山を越えて、三俣山荘に向かいます。三俣蓮華山といっても2800メートル級です。樹林帯の中の急坂を登りきってもまだ中腹です。この登りでほとほと疲れました。峰を右に巻いて最後は急坂を登り鷲羽が見えてきました。下って三俣山荘に到着。本日の宿です。
目の前に鷲羽があります。時間はまだお昼でしたが、体力的には疲労がたまっており、本日の鷲羽登頂は諦めました。登れないことはなかったと思いますが、根性がありませんでした。明日登るにしても、明日の宿泊の予約をしていません。三俣山荘に話をしてもう一泊。泊まれないことはないそうですが、明日は今日よりも混むとのこと。とりあえず明日の状況で判断。本日は小屋で休む。早着だったため、二段ベッドの一階のいい位置を確保。そのうち昨日同じ太郎平小屋に泊まっていたおじさんが到着。共に夕食を取る。その後は食堂でコーヒータイム。寝床に入りラジオ(野球中継)を聴きながら寝ていました。
これで三泊目。やはり山で三泊はきつい。何しろお風呂に入れませんから。そして登山客の話。明日は天気がよくない。雨が降れば沢は増水の危険あり。ということで何とも根性ない話ですが、明日は下山することに決めました。
この当時三俣山荘には小学校へ上がる前の子供がいて、夕食や夜のコーヒータイムなどに宿泊客に呼びかける様子を見て、また泊まってみたいと思った次第です。
翌日は晴天でした。背後の鷲羽岳がみごとです。下山は新穂高に下ります。途中の三俣蓮華山から双六岳までの草原が、まさに別天地。左手に見える槍の穂先(北アのシンボル槍ヶ岳の山頂)が素晴らしい。この世にも天界がありました。ここは本当に訪れてみないと分かりません。写真を見ただけでは実感できない本物の風景があります。
双六岳から下って双六山荘、笠ケ岳への分岐を左に下って鏡池。そこから下り笠ケ岳登山の際泊まったワサビ平小屋を経て、新穂高ロープウェイからバスで岐阜県高山へ。
バスで帰る際も空は青空。雨なんか降りません。できればもう一泊して鷲羽、水晶に行きたかった。しかしまあ山は逃げませんから、また今度です。


写真1 登山道のライチョウ 
写真2 北ノ俣岳山頂    
写真3 登山道を振り返る  
写真4 黒部五郎への登り 
写真5 山頂を見上げる   
写真6 黒部五郎岳山頂  
写真7 カールを見下ろす  
写真8 黒部五郎の残雪  
写真9 山頂から続く尾根  
写真10黒部川源流     
写真11黒部五郎小舎   
写真12黒部五郎岳全景  
写真13槍が見えます   
写真14鷲羽岳       
写真15三俣山荘      
写真16三俣蓮華岳方向  
写真17三俣から双六へ  
写真18双六岳への道   
写真19三俣方向を振り返る
写真20鷲羽岳と水晶岳  
写真21双六から西鎌尾根
写真22双六池のテント場 
写真23乗鞍御嶽方向   
写真24笠ヶ岳への道   
写真25鏡平山荘     
写真26鏡池と槍     

ムービー1 ライチヨョウの群

ムービー2 黒部川の源流

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